元鍵屋からの進言、「面倒な家」になる事
鍵屋をしていたと空き巣被害にあったので鍵を交換してほしいなどの依頼を受ける事も多々あり、ああ、ひどいな・・・と思う空き巣被害にあった家なども見てきました。
鍵は壊されないように日々、研究がすすめられ非常に堅固な鍵が続々と誕生していることは事実です。
でもどの家もこうした堅固な鍵を設置しているかどうかというと、そうでもなく、昔ながらの鍵を利用していたことで、空き巣被害にあったという家もあるのです。
一人暮らしの方が暮らす古いアパートなどは特に、古い鍵が付いていることも多いので、できれば、二重、三重に別の鍵で防犯するなどを考えてほしいと感じます。
狙われやすい家とはどういう家なのか
空き巣被害、住宅の窃盗被害は、2003年がピークといわれています。
なぜこの2003年がピークといわれているのかというと、窃盗犯の多くがピッキングによる窃盗を覚えたことで、ピッキングによる被害が増加したためです。
2003年以降は、防犯対アあくとしてピッキングできない鍵の導入などが進められ、セキュリティガラスなどの強固な防犯となる設備を、個人宅で利用されるようになったためと予想されます。
実はマンションなどの集合住宅よりも一戸建ては留守であるという事がわかれば、そこに人がいないため、この部屋は留守でもほかの部屋には人がいるという集合住宅よりも窃盗犯などが入りやすいというデータがでています。
個人宅の場合、ご家族が利用するものの数が多く、パソコンやパスポート、また貴金属類なども多数あると予想する窃盗犯が多いので、盗みに入ると高額な働きができると考えるから、という事もあります。
面倒な家になるという事はどういう事か?
窃盗犯は、5分以上開錠するための時間がかかると、それ以上深追いせず、ほかの家に移るといわれています。
面倒な家になることが窃盗被害を防ぐといわれているのは、侵入するために面倒な家になることが大切という意味です。
窃盗、空き巣の侵入口となるのはどこなのかという調べによると、最も多いのは、「無施錠」です。
鍵が締まっていない状態こそ、空き巣などの犯罪者にとって最高の仕事場になってしまうという事です。
これを逆に考えれば、侵入が面倒臭そうな家だなと、犯人に思わせる家こそ、空き巣被害にあいにくい家、といえます。
例えば、玄関の鍵が電子キーだったり、マンションやアパートでも二種類の鍵が付いている、窓も二重窓だったり、鍵が通常の場所と高い所、低いところなど、「窓を何カ所も壊さないと鍵を開ける事の出来ない」状態になっていると、通常の状態よりも侵入に時間がかかってしまうので、入ることをあきらめるという事なのです。
開ける事が面倒という家は住人も、鍵をいくつも開けるという面倒くさい面がでてきますが、この場合、面倒なことが多いに防犯に役立つという事になるのです。
面倒な家だなと窃盗犯に思わせるような設備を設置し、犯罪の対象とならない家を目指しましょう。