色々なところで利用されている鍵、色々な鍵があります
鍵屋として働いていたので、その構造を理解する事も必要で、鍵がどのようにして作られるのか?といった知識もある程度持っていないとならず、当時は新しい鍵が登場するたびに勉強が必要でした。
現在も鍵はドンドン進化しているので、鍵屋さんは本当に大変です。
鍵は玄関以外、車、バイクなどの乗り物にも設置されていますし、ロッカー、スーツケースなどにも利用されています。
鍵がある事で窃盗被害などから守る事が出来るのですが、鍵を研究してしつこく盗みに入る窃盗犯もいます。
そのため、鍵は常に新しいものが作られ、犯罪になりにくい防犯性の高いものが登場しています。
昔は鍵穴と鍵のギザギザをあわせるという単純な作りでしたが最近はコンピューターで計算し鍵のくぼみを設計するというものなので、かなり複雑な作りになっています。
鍵はどのようにして作られる?
現代の鍵作りはまず、鍵のくぼみの編成を構成する、設計するという事から始まります。
鍵のくぼみを一つずつ、コンピューターによって設計し、他の鍵と同じにならないように気の遠くなるほどの鍵違いを作る必要があります。
こうしてコンピューターによって設計された一つ一つ異なる鍵のくぼみデータを利用し、高精度な鍵専用の切削マシンを利用し、データをマシンが読み込んで正確にくぼみを切削していきます。
深さ、角度なども計算され、他の鍵と一つとして同じ物がないように作られている高性能な鍵を作るためには、非常に細かな作業ができるマシンが必要なのです。
こうして高精度なマシンによってつくられた鍵は、1/100mmという高精度なくぼみの検査を行い、不具合がないかどうかを確認し、厳しく作られます。
鍵穴、シリンダーはこうして作られる
鍵穴はシリンダーと呼ばれます。
鍵本体はコンピューターと高精度マシンを駆使して作るのですが、シリンダーの方はその鍵の高精度なくぼみに合わせて一つずつ手作業で組み立てるのです。
やはりこうした部分は手作業しかないのです。
シリンダーが組みあがったら、切削専用マシンできれいに作り上げた鍵が回るかどうか、鍵、シリンダーの組み合わせを一つずつ確認し、検査でOKとなったものだけ、最終的にパーツを取付けて梱包、完成となります。
コンピューターを使っても最終的には手作業で確認しながら組み上げる、こうした緻密な作業によって人の生活、企業を守るための鍵を作る事が出来るのです。
この様に作った鍵でも何もメンテナンスをしない、という事では怖いので、出来れば定期的にメンテナンスを行うという事も考えましょう。
鍵は一般的に10年ほどの耐用年数といわれますが、電子鍵に関しては7年程度といわれています。
鍵は精巧に作られていますが、それに頼るのではなく、長く持たせるためにもメンテナンスや取替などをしっかり考える必要もあります。