価格は一概ではない
転職する前、鍵修理業者として働いていました。
そこで一番多くあった質問に「鍵の交換をするとき料金はどのくらいかかるか」というものがあります。
一言でいえば「わかりません」と答えるしかありません。
なぜならば、鍵・錠というのは鍵修理業者でも把握できないほど数多くの種類があるからです。
数百円の鍵・錠もあれば、数千万円ものする鍵・錠もあるのです。
まったくの想像ですが大手銀行本社が所有している鍵・錠というのは、数千万円しても当然だと思っています。
そのため、鍵の交換の費用を聞かれても回答しづらいのが現状です。
特に、ピッキングやサムターン回しなどの不法侵入の窃盗が増加した2000年以降では、鍵の製造会社もいろんな対策を取ってきたのです。
ピッキングしにくい防犯シリンダーを取り入れたり、防犯強度をアップさせた防犯錠というのも多く市場に出回っているのです。
ただ、一般的に普通の家庭では銀行のような大掛かりな鍵・錠を必要としないでしょう。
鍵・錠にかかった費用が一番高価であっては、何の意味も果たすことがないはずです。
そのため、ある程度の流行というものがあるようです。
鍵の流行
たとえば、マンションの玄関錠のケースでは、プッシュプル錠の2ロック(つまり鍵穴が2つあるもの)が主流となっているようです。
一方、一戸建て玄関では、サッシメーカーのOEM錠を利用しているところが多くなっているようです。
マンションと一戸建てだけでも鍵・錠のニーズが変わってくるのです。
といっても、この知識は鍵修理業者として働いていたときのもののため、現状はまた違っているのかもしれません。
というのも、最近では鍵・錠の新製品が出るまでのサイクルが短くなっているように感じます。
鍵修理業者を離れていますが、マーケットの製品を見ていると目まぐるしく変化しているのです。
そのため、今の鍵修理業者は最新の鍵・錠を把握するだけでも大変かもしれません。
でも、鍵修理業者のなかには鍵開けも大切な仕事の一つなのです。
それなのに、鍵・錠の知識を知らなかったら開けることができなくなる可能性もあるのです。
最新の鍵・錠の種類を把握するのも仕事であり、日々登場する製品を知るために必死になっているかもしれません。
鍵の知識をしらべておきましょう
このように、鍵・錠の取り替えにかかる費用というのはピンからキリまであって、一概に返答することができないのです。
もしも、防犯対策として効果を高めようと考えている人がいるのなら、あらかじめ鍵・錠の種類や値段を大まかでいいので調べておいてもいいでしょう。
大体の予算をつけることもできます。
また、鍵修理業者のほとんどは善良業者ですが、ごく一部には悪徳業者もいるようです。
悪徳業者では利用者の無知をいいことに安い鍵・錠を高く売りつけることもあるのです。
そのような悪徳業者に引っかからないためにも、予備知識をつけておくべきでしょう。
鍵・錠の取り替えを考えているところから、すでに防犯対策が始まっていると言っても過言ではないと思っています。