不法侵入の手口
鍵修理業者として働いていた頃には、空き巣やストーカーなどで被害を受けたドア(主に錠)の修理や取り替えをすることも多くありました。
そのため、鍵修理業者というのは、不法侵入の手口について自然と知ることができるのです。
不法侵入の手口としてピッキングやサムターン回しを思い浮かべる人も多いでしょう。
ピッキングというのは特殊な工具を鍵穴に入れて開錠させる方法で、鍵修理業者が開業作業にも使うことがあります。
ただ、ピッキングをすると鍵穴に傷がついてしまい使い物にならないことがあるので、被害にあった人は鍵の交換を余儀なくされます。
サムターン回しというのは、玄関の扉にドリルなどを使って穴を開けてそこから針金のようなものを差し込んでいって、室内側のつまみ(サムターン)を回して開ける方法です。
こちらは、玄関に穴を開けてしまうため依頼主が嫌がるため鍵修理業者が使うことはまずありません。
もしもサムターン回しの被害にあったときは扉に穴を開けてしまっているので、扉ごと取り替える必要があるので鍵修理業者の出番は少ないのが現状です。
このピッキングもサムターン回しも予防するアイテムを鍵修理業者で販売されています。
そのため、防犯対策をしようと考えている人は一度相談してみるといいでしょう。
こじ開け
ただ、ピッキングやサムターン以外にも鍵を開けるこじ開ける方法があるのです。
それは「こじ開け」です。
こじ開けとは、バールなどの工具を使って、この原理でドアを捻じ曲げてしまう荒っぽい方法です。
昔から頻繁に使われていた手口であり、今でもこじ開けで窃盗する人・集団がいるのは間違いありません。
永遠に残ることのない不法侵入の方法と言えるでしょう。
古典的な方法ですが、成人男性がバールでこじ開けをしたとすると約1000kgもの力を加えることができるのです。
力ずくなので根本的な解決方法がないのが現状なのです。
ただ、ドアや窓を丈夫にすることによって、こじ開ける時間を延ばすことができます。
鍵は二つ以上がおすすめ
不法侵入者の多くは侵入する時間が5分以上かかってしまうと判断するとさっさと諦めてしまう傾向にあるのです。
そのため、最大の防犯対策は鍵を2つ取り付けることです。
といっても決して過去に鍵修理業者として働いていたよしみとして、商売繁盛させるためではありません。
きちんと根拠があるのです。
鍵が2つ着いていると、サムターン回しもピッキングでも二回開錠しなくてはなりません。
そのため、開錠に2倍の時間を要してしまうため、上記で述べたように5分以上かかってしまって諦める可能性が高いからです。
さらにこじ開けでも、鍵が2つ着いていることでこじ開けるためのパワーが倍になってしまうでしょう。
力も必要ですし、大きな音を立てるため効率的ではないのです。
このように、防犯対策を考えているのなら、鍵を2つ以上取り付けるべきだと思います。
そうすることで、大切な家族や財産を守ることができるようになるでしょう。